この記事の前提
ハンドドリップの基本レシピ(粉15g・湯250ml)を1杯分として、同じ器具で増やす前提です。V60の02サイズ(1〜4杯用)を想定しています。
2人分をまとめて淹れると、1杯だけのときより薄く感じたり、逆に濃く感じたりします。粉と湯をどう増やせばよいのか、迷います。
粉と湯は、同じ比率のまま増やします。2杯は粉30g・湯500ml、4杯は粉60g・湯1,000mlにそろえます。粉が増えると湯が抜けるまでの時間が長くなるので、挽き目を1段粗くするか、抽出時間が3分30秒〜4分になるのを見込んでおきます。
| 症状 | 先に動かす | 次に動かす |
|---|---|---|
| 2杯にすると薄い | 粉を30g・湯を500mlにそろえる | 挽き目を1段粗くする |
| 4杯にすると薄い | 粉を60g・湯を1,000mlにそろえる | 抽出時間を3分30秒〜4分に見込む |
| 4杯を超えて淹れたい | 大きいドリッパーとサーバーに替える | 2回に分けて淹れる |
比率は変えない(粉15gに湯250ml)
基本レシピの比率は、粉15gに対して湯250mlです。杯数を増やすときも、この比率をそのまま保ちます。基本レシピは「ハンドドリップ入門|1杯分の基本レシピと味を整える調整表」にまとめています。
粉だけ増やして湯を増やし忘れると濃くなり、湯だけ増やして粉を増やし忘れると薄くなります。杯数を決めたら、先に粉の重さを決め、そこから湯の量を計算します。
粉15gに湯250mlなので、粉1gに湯は約16.7mlです。粉の重さを決めてから、この比率で湯の量を出します。端数は切り上げて、きりのよい数字で量ります。
レシピ表(1杯・2杯・4杯)
2杯は粉30g・湯500ml、4杯は粉60g・湯1,000mlです。湯温は90〜93度のまま使います。
| 杯数 | 粉 | 湯 | 抽出時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1杯 | 15g | 250ml | 2分30秒 |
| 2杯 | 30g | 500ml | 2分50秒〜3分20秒 |
| 4杯 | 60g | 1,000ml | 3分30秒〜4分 |
湯量は、サーバーの目盛りかはかりで確かめます。詳しいはかりの選び方は「コーヒースケールは、味を毎回そろえたい人に要る」に書いています。
粉が増えると抽出が遅くなる(挽き目を1段粗く)
粉の量が増えると、ドリッパーの中の粉の層が厚くなります。層が厚いほど、湯が下まで抜ける時間が長くなります。
同じ挽き目のままだと、2杯や4杯では抽出時間がのびすぎることがあります。挽き目を1段粗くすると、層が厚くなった分の抜けにくさをやわらげられます。
挽き目を粗くする幅は、1杯のときと同じ1段を目安にします。杯数を増やすたびに粗くしすぎると、今度は薄く感じやすくなります。
挽き目を変えないとき
挽き目をそのままにする場合は、抽出時間が3分30秒〜4分になるのを見込んでおきます。薄いと感じたら、次から挽き目を1段粗くします。
抽出が薄く感じるときの直し方は「コーヒーが薄いときは、粉を増やす前に挽き目を細かくする」に書いています。
注ぎ方(蒸らしの湯も倍にし、回数を増やす)
杯数を増やすときは、蒸らしの湯量も同じ比率で増やします。1杯分の蒸らしが30mlなら、2杯は60ml、4杯は120mlを目安にします。
本注ぎも、1杯のときより回数を増やします。一度に注ぐ湯の量を増やしすぎると、ドリッパーの中で湯があふれたり、粉の壁が崩れたりします。
1杯なら2〜3回で終わる本注ぎも、4杯では4〜5回に分けます。1回あたりの湯量を1杯のときに近づけると、粉全体に湯が行き渡りやすくなります。
- 蒸らしの湯を比率に合わせて注ぎ、30秒待ちます。
- 本注ぎを杯数に合わせて3〜5回に分けて、中心から外側へ円を描くように注ぎます。
- 湯量をサーバーの目盛りで確認しながら、目標の量まで注ぎます。
4杯を超えるならドリッパーとサーバーの大きさ
HARIO V60 透過ドリッパー 02は、公式の表記で1〜4杯用です。4杯を超える量を一度に淹れたいときは、大きいサイズのドリッパーとサーバーに替えます。
ドリッパーだけ大きくしても、サーバーの容量が足りないと、湯があふれます。ドリッパーとサーバーは、同じシリーズの組み合わせで容量をそろえます。器具の選び方は「コーヒーサーバーは、目盛りと注ぎ口で選ぶ」に書いています。
大きいサイズに買い替える前に、今のドリッパーで4杯まで淹れてみて、日常で使う杯数を確かめておくと、サイズ選びで迷いにくくなります。
5杯以上を1回で淹れたいとき
大きいドリッパーでも、粉の層が厚くなりすぎると、中心まで湯が行き渡りにくくなります。5杯を超える量は、2回に分けて淹れる方が安定します。
保温は火にかけない(サーバーのまま30分以内)
淹れたコーヒーを保温するときも、火にかけ直さずに置いておきます。再加熱すると苦味が強くなります。
サーバーに入れたまま置く場合は、30分以内を目安にします。時間がたつほど、香りが弱くなり、温度も下がります。目盛り付きのサーバーなら、淹れた量もそのまま確認できます。
作り置きせずに飲み切れる杯数を基本にし、それでも保温したいときは、卓上用の保温ポットに移します。二重構造で保温できるものを選びます。移すときはコーヒーが温かいうちに移し、ふたを閉めて香りが逃げるのを抑えます。
4杯まとめて淹れても、全員がすぐに飲まない日もあります。人数が読めないときは、少なめの杯数で淹れ、足りなければ追加で淹れる方が、香りの落ちたコーヒーを飲まずに済みます。来客の予定が事前に分かっている日だけ、4杯分をまとめて淹れる形にすると、無駄になりにくくなります。
よくある質問
4杯より多く淹れたいときはどうしますか
大きいサイズのドリッパーとサーバーに替えるか、4杯までの量で2回に分けて淹れます。粉の層が厚くなりすぎると、中心まで湯が行き渡りにくくなります。
2杯分を1杯ずつ2回淹れるのとどちらがよいですか
どちらでも味は作れます。1杯ずつ淹れると、湯を沸かす回数や器具を洗う手間が増えるので、まとめて淹れる方が手早く済みます。
作り置きは何時間もちますか
30分を目安に飲み切ります。時間がたつほど、香りが弱くなり、温度も下がっていきます。
