この記事の前提
ボトルにお茶パックか付属のフィルターを入れ、冷蔵庫で抽出する作り方で書いています。
夏になると、熱いコーヒーを飲む気になれない日があります。市販のボトルコーヒーは味が平らで、豆の香りも薄く感じます。
水出しコーヒーは、粉と水を冷蔵庫に置くだけで、香りを残したまま冷たいコーヒーが作れます。粉50g(中挽きより少し粗め)に水600mlを注ぎ、冷蔵庫で8時間から12時間おくと、苦味の少ない一杯になります。低い温度で抽出すると、苦味やえぐみのもとになる成分が出にくくなります。
| 粉 | 50g(中挽きより少し粗め) |
|---|---|
| 水 | 600ml |
| 時間 | 冷蔵庫で8〜12時間 |
| 保存 | 粉を抜いて冷蔵、2〜3日で飲み切る |
水出しは苦味が出にくい抽出
お湯を使う抽出は、温度が高いぶん、苦味やえぐみのもとになる成分も一緒に出てきます。水出しは冷たい水で時間をかけて抽出するので、そうした成分が出にくくなります。
同じ豆でも、ホットより苦味とえぐみが少なく、すっきりした味に仕上がります。夏に冷たいコーヒーを飲みたいときに向く方法です。詳しい湯温と挽き目の基本は「ハンドドリップ入門|1杯分の基本レシピと味を整える調整表」に書いています。
火を使わないので、夜に仕込んで朝に飲む使い方に向いています。同じボトルのまま冷蔵庫で保管できるので、洗い物も少なく済みます。まとめて仕込むと、翌日の分もそのまま使えます。
レシピ(粉50g・水600ml・8〜12時間)
粉と水の比率は1対12が目安です。600mlの水に対して粉50gという分量は、この比率から来ています。濃い目が好みなら、粉と水を1対10まで近づけます。
抽出時間が長いので、中挽きより少し粗い挽き目を使います。細かい挽き目のまま8時間以上置くと、雑味も一緒に出やすくなります。粉を10g増やすと、味の濃さがはっきり変わります。まずは基本の比率で作ってから、好みに合わせて粉の量を調整します。
時間を短くしたいときは、粉を60gまで増やして8時間で取り出し、濃く出た分は氷や水で薄めます。水の量を正確に量ると、失敗が減ります。スケールが無いときは、計量カップで水の量だけでもそろえておくと、味の再現がしやすくなります。
作り方の手順
粉と水、フィルターかお茶パックを入れられる容器を用意します。手順は次のとおりです。
- 粉50gをボトルに入れます。
- 常温の水600mlを注ぎ、軽くかき混ぜます。
- ふたをして、冷蔵庫で8時間から12時間置きます。
- フィルターかお茶パックを取り出し、粉を抜きます。
水がにごって見えても、時間がたつと粉が沈んで透明に近づきます。抽出中はボトルを動かさずに、そのまま置いておきます。粉を抜くタイミングが早いと薄く、遅いと苦味が強く出ます。8時間を過ぎたころから少しずつ味見をして、好みの濃さで止めます。
フィルターを忘れると粉が全体に散らばる
お茶パックやフィルターを使わずに粉を直接水に入れると、粉が全体に散らばって、あとから漉すのに手間がかかります。抽出の前に、粉を入れる袋を用意します。
豆は深煎りか中深煎りが合う
水出しは苦味が出にくいので、浅煎りの豆だとコクを感じにくくなります。深煎りか中深煎りの豆を選ぶと、低い温度でもコクが残ります。焙煎度ごとの味の違いは「浅煎り・中煎り・深煎りは、酸味と苦味のどちらを飲みたいかで選ぶ」に書いています。
水出しは油分が少ない状態で抽出するので、後味はさっぱりします。厚みのある甘さがほしいときは、粉をやや多めにすると出やすくなります。
豆を替えるときは挽き目も見直す
深煎りの豆は割れやすく、同じ挽き目でも粒がそろいにくくなります。挽き目がばらつくと、濃さにもむらが出ます。豆を替えたら、挽き目の粗さも確認します。
味が薄い・濁るときの直し方
味が薄いときは、粉が足りないか、時間が短いかのどちらかです。粉を10g増やすか、取り出す時間を12時間まで延ばします。注ぐ前にボトルを軽く揺らすと、濃さがそろいます。
濁りが強いときは、粉が細かすぎる場合があります。中挽きより少し粗い挽き目に変えると、濁りが減ります。粉を抜くタイミングが早すぎると薄く、遅すぎると渋みが増えるので、8〜12時間の中で好みの時間を探します。
目分量では濃さがそろわない
目分量で粉と水を入れると、日によって濃さにばらつきが出ます。粉と水は毎回スケールで量ると、味が安定します。
保存は冷蔵で2〜3日
抽出が終わったら、粉を早めに抜きます。粉を入れたままにすると、雑味が出続けます。豆の保存そのものについては「コーヒー豆の保存方法|開封後に香りを落としにくい保管ルール」にまとめています。
飲みきる目安は冷蔵で2日から3日です。清潔な密閉容器に移すと、香りが長持ちします。作り置きするときは、飲む分だけ小さい容器に取り分けると、残りの鮮度が保てます。ボトルに作った日付を書くと、飲み切る期限がひと目で分かります。
氷を入れたグラスにそのまま注ぐと、水出しならではの濃さが楽しめます。牛乳で割れば、アイスカフェオレとしても飲めます。急に冷たいコーヒーがほしいときは、氷で急冷する「家で作るアイスコーヒーは、氷で急冷すると香りが残る」のほうが向いています。
よくある質問
粉は何挽きがいいですか
中挽きより少し粗い挽き目が目安です。粗すぎると水通りが良くなりすぎて味が薄くなり、細かすぎると濁りが強く出ます。ハンドドリップ用の挽き目から一段階粗くする程度で十分です。ミルに挽き目の目盛りがあれば、普段より1目盛りか2目盛り粗くします。
常温で抽出してもいいですか
常温でも抽出できますが、半日以上かかる方法なので、冷蔵庫に置く方法をおすすめします。日の当たらない場所であっても、常温だと風味が落ちやすくなります。取り出したら早めに飲み切ります。
水道水と浄水どちらがいいですか
浄水のほうがくせのない味に仕上がります。水道水でも作れますが、においが気になるときは浄水器を通した水を使います。長時間の抽出なので、味への影響がホットより出やすくなります。
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- 2杯・4杯をまとめて淹れるときは、粉と湯の比率は同じで、時間だけ少しのばす
- 産地で選ぶなら、最初はブラジル・エチオピア・コロンビアの3か国から
